校庭に出ると、そこには草の上に寝転がる黒崎がいた。


あたしはゆっくりそいつに近寄り、


しゃがみ込んで顔を覗き込んだ。


「寝てる…?」


そう呟いても、ぴくりともしない黒崎。


耳を近づけると、スースーと規則正しい寝息が聞こえる。


本当に寝てるんだ…。


あたしは、しばらく黒崎の顔を眺めていた。