「この後は皆どうするんだ?」


合格祝いに四人はカフェで寛いでいた。今までは能力の話や、ただの世間話をしていただけだが、ヤンクスが急に今後の話を入れた。


ヤンクスはどうやらお目当ての魔物を狩りにいくようで、その魔物の情報を得るためにグレイスになったらしい。それも危険ランクの高い魔物の進化系統の【魔人】のようだ。


目的がまだ無いなら付いてきてほしいらしく、この話題を振ったというところだろう。だが、神だのなんだのいう目的のあるリオンが付いていくのは難しいために、躊躇しながらも断った。

メイリンも、まだまだ師の元で魔術の教えを受けねばならないため、結局ここで解散となった。



みんなが別れた後に、リルだけがこの場に残り、リオンに今後どうするのか聞いてきた。



「一応、行きたい場所はあるんだけど。《水域の濾過》って呼ばれてる場所にね」

「私も付いていったらダメかな?メイリン達みたいに目的はまだないし…」

「……まだ?」

「あぁっとなんでもない!とりあえず付いてっていい?」

「命の保障はできないぞ」

「自分の身ぐらいは守れるよ!」