「あの大陸が浮上して五日…、未知の島から飛来した異種生物は今いる戦力は削減したくはない。

だが…、元を絶たねばこの襲撃はいつまでも続くことであると、そう予感させる。故に今年の就隊、リオン・ギィス高隊士の十二重隊及び、マクス・リウェバ高隊士の十三重隊を派遣する」


一同は騒然と静まり返る。いくらなんでも新人にその大役を任務させるとは誰もが思わなかったからだ。実績の無い人間に、それが成功を修める保証がどこにもない。

だが、国王の意志たる決断には、民の意志も募るために誰も反対する不安がない。国王がそうするならば、忠誠を誓った彼等が一番信頼しなければならないのだから。



「万全の準備で出発してもらうが故に、心の支度を済ませるよう、各々の隊士達に伝えよ。

行く無理強いなどは無し。生きる保証などどこにもないからな。無理を頼む、リオン・ギィス高隊士。マクス・リウェバ高隊士」


二人は胸に誓いの標を示し、強い表情で「はい!」と声を表した。



これが最初にて最後の任務になるとは…、本人ですら思いもしないであろう。