「まぁまぁ、いんじゃないの?夕美ちゃん元気になったんだし」
今度は今まで俺たちの話を聞いていたらしい浩太が笑いながらそう言った。
「あぁ。それに、これからは俺が夕美のこと支えていく」
あの日、怖い、と体を震わしながら泣いた夕美を思い出す。
もう二度と、あんな思いはさせたくない。
「ヒュー。かっこいいねぇ。俺も惚れちゃいそう♡」
「てめぇ、人が真剣に話してんのに………」
「わー!ごめんごめん!!」
俺はふざける透の首を軽く締めるフリをする。
「いや、でもさ、お前はそれでいいのかよ」
透のその言葉に、俺は動きを止める。