「ゆあーーーむかえきたーーー」



いつもの声と制服が私を呼ぶ

野々宮 結愛(16)朝から胸キュン中




「は?なんで毎朝毎朝家にくるわけ?いいかげんキモいんだけど」


そんなこと思ってない!一ミリも!!

来てくれてすごい嬉しいの!朝から幸せなのに!


私の口は言うことを聞いてくれない

大好きな幼なじみ、木下 香(キノシタ コウ)

ここんな可愛くない態度をとってしまう



「まぁまぁそんなことゆーなよ

俺、泣いちゃうよ?」



か、可愛い…


首をかしげて私の顔を除きこむ香…

天使かっ!!!


「だからそうゆうのがキモい 」


ほらまた


ばか!わたし!!


香が来るのを待ち構えていた私は鞄をとってローファーに足を通す

「なぁ、本当は俺のこと待ってたろ?」


にこっと笑って私をみるその整った顔に

赤面してしまう



図星だから余計…


「自意識過剰。早く行かないと遅刻するんだけど」


「へーい」


顔を見られないよう香よりも先に玄関をでた



毎朝、毎朝 迎えに来てくれる香


なんでなの?

ちょっとは…期待してもいいのかな



なんて



幼なじみだからに決まってる


幼なじみで友達の少ない私に香は同情してるんだ





「…ゆあ!話しきいてる?」


はっと我にかえった


「こ、香の話しなんて聞きたくないっ」


動揺しても口からでるのは嫌味だけ


「ほぉ、言ってくれるなぁ~」


「な、なによ」


意味ありげに私の顔を見てにやつく香


「べーつにー?ただ今日パフェおごってやってもいいなって思ってたんだけどーそんな態度じゃねぇ~」


くっ

食べ物でつるなんてっ

でもイケメンっ


「…4時」


「ん?なに?」


「4時に校門のとこで待ってたら一緒に食べてあげてもいいけど?」


うわぁー
可愛くない

そしてキツい


「あははっっ結愛ならそうゆうと思った!」


笑顔で話す香

胸がきゅんきゅんするよ

まっててね

私、ちょっとは可愛い女の子になるから