額に汗を浮かべながら、オレはこの場をどうやって切り抜けるべきか、頭をフル回転させて考える。

と……とりあえず挨拶しとくか。


「こんばんは……」


えーと……なんだっけ?

オレは彼女の名前を思い返す。

たしか……リ……リ……。



「リアナちゃん!」


「そうそう! リアナ!って、ええ?」


背後から聞こえたサキの声に思わず振り返った。


「リアナちゃん、久しぶり~」なんて言いながらサキはリアナに駆け寄る。


な……何だ?

どういうことだよ?

二人は知り合いなの?

オレ、超やべーじゃん。

これじゃ、リアナと過ごした夜のこと……サキにバレるのも時間の問題だ。

ああ、もう……最悪。