「ねーむーいー」

 お昼を食べ終わると、かえでくんはじゅうたんの上に転がっていた。

 かえでくん自身の部屋とは言え、私がいる前で、なんて無防備な姿だろう。

 でも、そうなんだ。眠いんだね。

 夏休みはずっとバイトなのかな……? 

 これからあんまり会えないかもしれない。

 そんな予感がしてしまうのでした。

「ねえ、バイトって週どれくらい入ってるの?」

 だけど、それでもいい。

 夏休みのうちの数日でもいい。

 かえでくんと一緒にいられる日があるのなら……。

「週5だよ。水曜から日曜まで。月、火は休みなんだ」

「結構入ってるんだ。忙しいね」

「そうでもないよ。午前中だけだからね。それに夏休み中だけだし」