「無視すんな!相変わらず可愛げの欠片もねぇな」


「手、どけてもらっても?」


「お前なぁ…」

早く帰りたいのにな…

「なにか用ですか?」

「ん?いや特には」

はぁ?

「なんかお前見つけたら嬉しくなってつい声掛けちまってた。」

なにそれ…

「あぁそうですか
ではさよなら」

私は陽斗先輩の手をくぐり抜けて玄関を目指した。


「ははっ。ホントブレねぇ女。ぜってぇ俺のもんにしてやる。」

なんてことを陽斗先輩が言っていたなんてわたしはしらない