「いた…」



あたしの背中には、ひんやりとしたコンクリートの壁が。




…そう、あたしは壁と北村くんに挟まれている。



「…えっ…ちょっと…っ」





な、何、この状況っ…!




北村くんはあたしの顔の横に、片手をついてくる。





…ドキドキっ…ドキドキっ…




今までにない近さに、心臓がうるさくドキドキしてる。






きっと、見上げたら北村くんの顔が近くにある。



そう思うと、あたしは恥ずかしくてずっと下を向いていた。






…この状態が恥ずかしくなり、北村くんが手をついてない方へ逃げようとすると…







「…逃げようとすんな」



逃げようとした方も手をつかれ、あたしはもう逃げれない。






ひゃぁっ…!


ドキドキが止まんないよぉ…っ




それに、
「あたしっ…何言えばいいか…」


…わからないよーっ!




あたしがそう言うと…