「へ…!?」
舞ちゃんは、あたしの腕をグイグイ引っ張って…
マラソンが見やすい、前の方に移動した。
「朱里はココで応援するんだよ!
他の子達に、負けるな!」
舞ちゃんの熱い思いに、じーんときた。
「応援…するっ」
≪…では、選手達の準備が整いました!
位置についてよーい、ドン!≫
司会者の声により、男の子達が一斉に走り出す。
あたしは、そんな中、
ひたすら北村くんを探していた。
マラソンは、グラウンドを3周した後、地域を約20km走ると聞いていたから、
グラウンド3周でも2.5kmあるから…結構本格的。
北村くん、どこだろうっ?
まだスタートしたばかりで、男の子達もかなりいるから…北村くんがどこにいるのか分からない。
…はぁ…見つけられないままコース走りに行っちゃったら…やだなぁ…。
…そう思っていた時。