「ばかっ
そんなのでわたしが朱里を恨むわけないじゃん」
舞ちゃんは、あたしをぎゅっと抱きしめてくれて…
「謝らないの!
結果、3位なんだからいいじゃない。
先輩たちも気にしなくていいって言ってたんだから…」
「うん、そう…だね…っ」
舞ちゃんの言葉に励まされる。
≪では、最後の種目に移ります。
毎年恒例、学園男子たちの熱いマラソンです!
選手は入場してください!≫
そんなアナウンスが聞こえると共に…
「きゃぁああああっ」
「北村くーーーーん!!」
「王子様ぁーーーっ」
女の子の声がグラウンド中をいっぱいにした。
「朱里、泣いてる場合じゃないよ!
前に行って応援しなきゃ!!」