相変わらず…まだ女の子たちが、北村くんを囲っていたけど…。
あたしは頑張って北村くんに、近づくことが出来た。
「北村くん!」
「飯倉さん、どうしたの?」
いつもとは違う口調で話されると、なんだか落ち着かない。
周りに女の子たちがいるからとわかっているけど、少し落ち込んだり。
「あのねっ
マラソン、頑張ってね!」
あたしなりに大きな声で言ったけど…
周りの女の子たちがうるさくて、聞こえてないかも…。
あたしがそう思っていると、北村くんは…
「…ごめん、みんな。
ちょっと飯倉さん、気分が悪いみたいだから、後でね?」
そう言って…。
__フワッ
「「…っキャァアアアアアアッッ」」
女の子たちが叫んだのと同時に、
…あたしの足が地面から浮いた。