「きゃ〜〜!
朱里、絶対に北村君応援しなさいね!?」



「う、うん」




次の日の朝。



あたしは舞ちゃんに、マラソン大会で北村くんから応援してと言われたことを話していた。




…舞ちゃんには、あたしが北村くんを好きだと気づいた日の夜、




北村くんを好きだと気づいた、というメールをしたから、




今はもう分かってて、あたしを応援してくれてる。





「も〜!
なんか朱里が、羨ましいな〜」




「な、なんで?」




「だってあの王子様に応援してって言われるの、すごいじゃん!!

きっと、朱里だけにそう言ったんだよ!!」





…あたしだけに?





「そぅなのかな…」




だって北村くん、モテモテだし…。



しかも、他の人には王子様だから、応援して? なんて言ってそうだし…。





ちらっと北村くんの方を見ると、やっぱり女の子たちに囲まれてる。