「早く。
遅いんだけど?」




腕を組み、下駄箱に寄りかかっている北村くんがいた。




「いっ、一緒に帰るの…??」




あたしは待っていてくれてたのか不安で、そう言ったら。




「…それ以外に何があんの?」




怪訝そうな顔をして、北村くんが言った。




う、嬉しい…。





あたしは、嬉しさを出さないようにして、ローファーに履き替える。




…生徒玄関から出ると、辺りは夕焼けで。



生徒は誰もいなく、なんだか変な感じがする。