心の中でカリカリしていると、
「なーんだ。お前も表情あるんだな。おこってる、おこってる。」
クスクス笑う薄茶頭に驚いた。
お父さんとお母さんがいなくなってしまってから、
ずっと《無表情》と言われ続けてきたから・・・・・・。
「お、今度は驚いてる?」
未だに笑いながら話す薄茶頭。
『・・・・・・・・・・・・なんで?』
「ん?・・・あぁ。なんでわかるかって?」
こくりと頷くと、
「目がちゃーんと、お前の心境を語ってる。」
ニカ、と笑って頭をくしゃくしゃとなでてきた。
この人、
『・・・・・・・・・・・・・・・いい人。』