その日、仕事が終わったのは午前0時を回った頃。

疲れた体を押して自宅に帰ったオレは、シャワーだけ浴びて、

食事もとらずにベッドに倒れこんだ。

すぐに睡魔に襲われ、夢の中に落ちていった。


・・・愛と赤ちゃんが、オレにサヨナラと手を振っていた。

…ガバッ。

オレは汗ビッショリで目を覚ました。…全く、なんて嫌な夢だ。

時計に目をやると、午前6時。

やっぱり心配なオレは、メールを送る。

『愛と赤ちゃんが心配だ・・・愛に会いたい』


…まだ眠っているであろう愛にそんなメールを送った。

…愛と出会ってから、オレの頭には、愛のことで一杯だった。

こんなにも愛が恋しい…こんなにも愛が溢れている。


愛を想っただけで、胸が温かくなった。


…ビクッ。

携帯が鳴った。

『心配性だな・・・大丈夫だよ?今日、陽介のいる家に帰るから』

そんなメールが帰って来た。

そのメールを見ただけで、ホッとする。

…今日一日頑張れば、愛にまた会える…だからそれまでの辛抱だ。

そう思う事にした。