「ゆりなに伝言。2年の高坂先輩が屋上で待ってるって!私、ちゃんと伝えたからね。じゃ!」


「ちょっと、待っ」



要件だけ伝えるとさっさと彼女はどこかへ消えていってしまったのだ。


全くもって意味が分からない。



とりあえず、屋上に向かってみると、金色の髪をした青年がいた。



「高坂先輩ですよね?で、要件なんですか?」


「一週間だけ、付き合ってくれねぇ?」


「………」


「暇はさせねぇから?」


「………」


「お願いだから……」


「分かった、いいよ。付き合えばいいんでしょ!」



半分投げありで結局、了承してしまった。

そこから、私たちのカレカノごっこは始まったのだった。