「さくら、何がいい?」


「え?いいよ。私、取りに行くよ」


「来たばっかで疲れてるろ?」



大翔は彼女の頭をポンポンした。



「じゃあ、オレンジで」



そういうと、大翔は私たちの席から離れていく。



私は2人のやりとりを見て、ものの数秒で大翔の彼女だと理解した。



付き合いたてじゃないかと思うほどのラブラブさ



彼女はコートを脱いで席でくつろぐ。



一瞬、一瞬の動きがものすごく可愛い。


まるで、どこかの国からきたお姫様のようだ



じっと見とれてると、彼女と視線が合った。
私がおどおどしてると、にこりと笑いかけた。



「大翔から話は聞いてます。ゆりなちゃんだよね」


「う、うんっ!」


「さくらです。よろしくね」