すると、またもやガラガラと扉が開く音がした。
「駿也、え……何やって………」
「エッチ。そんぐらい分かんないの?」
「っ最低―!!」
長い髪をなびかせ、走り去る姿が一瞬見えた。
「元カノ……?」
「いや、俺に付きまとってた女。仕方ねぇから、抱いてやったら余計に付きまとわれた」
「あの子、可哀そう……。絶対、彼氏だと思ってるよ」
「俺、付き合うなんて一回も言ってないぜ」
「あー。うん。なんかもういいや……」
夕日の光に金色の髪が照らされながら、すがすがしい顔をする彼は、高坂駿也。
ついこの前、私の彼氏となった。
一週間という期限付きで。