それからというもの、ほぼ毎日私は、駿也に付き合わされた。
女性除け、合コン、面倒ごとの数々を“偽彼女”を装って、追っ払ってきた。
確かに、暇なんてものはなかった。
実は、なんだかんだで楽しんでいた自分もいたのも事実である。
でも、すべて今日で終わり。
「ねぇ、もうこれで全部終わり?」
「だろうな~」
「そう」
暫し、沈黙が流れた。
「ねぇ……」
「何?」
「なんで、そこまでして避けるの?皆、駿也のこと、大切に想ってくれてる人たちだよ?確かに、駿也にうまく取り入って付け込もうとしてる人も中にはいるかもだけど……」