このかくれんぼももう10回目。そろそろご飯の時間になるはず。
きっとこれが最後になるだろから、さっさと見つけてご馳走にありついてやろう。

所詮は小学生の考えることよ。どうせまた押し入れあたりに隠れているのがオチだろう。
ということでまずは手始めに奥の方にある畳の部屋に向かった私。
早速押し入れに手をかけようとしたけど、ふと目についたのが扉が閉まっている仏壇だった。

……そういえばこの仏壇の扉いつも閉めてあるけど、まさか奴らめ、小さな体を活かしてここに隠れたか?
いやいやミツルですらいくらチビだからってそれは無茶だよね。
じゃあもしかして美味しそうなお供え物が上がってるから、私に気付かれまいとわざと隠してるとか。

なんにせよこんな風に扉閉め切っていたらおじいちゃん可哀想だよ。
普段ちゃんとお線香あげてるのかな。私が最後にあげたのいつだっけ?
せっかくだし孫の一人として挨拶くらいしておこう。ただでさえ滅多に来れないんだし。