✱✱✱✱



夏休み初日。



「暇だー。暇すぎるー」



駄目だ。



藤崎先輩に会えないとやる気が出てこない…



藤崎先輩パワーデカイな!!



「美玲!そんなにダラダラしてないでお手伝いでもしたらどう!?」




お母さんの言葉を無視しながらあたしはテレビをつけた。



【女優、○○○○さん電撃結婚】


というニュースがやっていた。



そこには幸せそうな女の人が映しだされていた。



記者『どちらから告白を?』



女優『私からです。ダメ元で告白したらオーケーされて、きゃっ、恥ずかしいー!!』



なにが「きゃっ、恥ずかしいー!!」だよ。



超幸せそうじゃん。



あなたが羨ましいですよ、マジで。



あたしも思い切って告白するしか…



ないよね。



藤崎先輩に告るまでに女子力上げよう!



うーん、でも女子力上げるって言っても、何すれば上がるのかな?



あ、お菓子作り、とか!?



よーし、そうと決まったらさっそく作ろうー!

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あたしが今作っているのは、マドレーヌ。



プレーンとチョコレート味!



美味しくできるかな?



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「できたー!!」



マドレーヌが焼けたからオーブンから取り出して皿に乗せる。



いい匂い〜♪



あ!いいこと思いついた!



お菓子藤崎先輩にあげれば藤崎先輩に夏休みでも会えるのでは?



メアド知ってるし、いいよね。



さっそく藤崎先輩に連絡しようー!!