理科室の移動中に偶然藤崎先輩たちに会った。



少しだけ他愛もない話をしてそれぞれの教室に向かった。



それだけなのに、たったそれだけであたしの心は満たされた。



ヤバイなぁ、禁断症状かもしれない。




✱✱✱✱








「ねー、やっぱさぁ、美玲京ちゃんのこと好きでしょ?」



ひなの突然の発言に驚きが隠せなかった。


「何言ってんの!?そんな訳…ない……じゃん」



そんな訳ない…?



あたし、藤崎先輩のこと好きじゃない?



会うたびにすごく嬉しくて、楽しくて、廊下歩くときは必ず藤崎先輩を探してる。



そんな私が、藤崎先輩のことを好きじゃない?



もう、分かんないよ…



「あたし多分藤崎先輩のこと、好き、だと思う、ヨ」



うわぁーーーー!!!!!!!!!



恥ずかしすぎて死ねる!



自分の顔が真っ赤になってるのがよぉーく分かった。



「なんでちょっとカタコト!?(笑)てか、好きだったんだぁ!」



「だ、だだだだだ誰にも言っちゃダメだよ!?」



「分かってるって!うち超応援する〜」 


「ありがとう、ひな」



あたしの中で何かが大きく変わり始めた。