あたしとひなは、お昼休みに2年生の教室に向かうことにした。


藤崎先輩、いるかな。



あたしは、恥ずかしがるひなを引っ張って行った。



✱✱✱✱



うーん。


藤崎先輩と宇治原先輩ってやっぱりカッコイイから、モテるんだよね…



だって今、あたしとひなの前でハーレム状態な2人が、見えるんだもん。



「京太ぁ〜、今日うちと遊ぶんじゃなかったっけぇ〜?」



「はぁ!?あたしとなんだけどー」



「宇治原君!あの、これ手作りなんだけど貰ってくれるかな?」



…藤崎先輩笑ってる。
あたしの前だとあんまり笑わないのに。来るんじゃなかった。



ひなだって、こんなの見たいわけない。



「…ひな、かえー…」


帰ろう?と言おうとした瞬間


「宇治原先輩ー!!こっちに来てくださぁーい!!あ、ついでに京ちゃんも」


ひなが叫んだ。
藤崎先輩と宇治原先輩と話していた女子たちはバッとひなとあたしを睨む。


女子の睨みは迫力あるなぁ…。



って、そんなこと考えてる場合じゃなくて!藤崎先輩と話せるチャンスじゃん!


…あれ?



藤崎先輩と話せるチャンス?え?あたし藤崎先輩と話したいの?


なんで?もしかして、藤崎先輩が好きなの?




いや、駄目だよ。手が届くわけ無い。
好きの方向間違えるな、あたし。



…藤崎先輩なんて好きになっちゃ駄目だ。