「蒼い星」
1.その男
6.見た事もない世界
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デイラの跡地には、建物と呼べるものは一つも残っていない。
あの悲劇から、十一日が過ぎようとしていた。
四日目の雨で、灰や土砂が、シン川に流れこみ、美しい川はにごっていた。デイラの真ん中を流れているその大きな川にかかる橋も、崩れたままだ。

朝、まだ夜が明けきらない青白い風景の中、瓦礫の野原は黒い影を落とす。
その中を、一人の男が立っている。瓦礫の一部のように動かない。

男は、濃い金色の髪を短くしていて、白く鈍い光を反射する変わった服を着ている。年齢は、四十歳くらいか。
背が高いので小柄とはいえないが、あまり、体を動かすことをしていたとは思えない体型をしている。

男が立ち尽くしている場所には、小さな木の棒が地面から突き立っている。
三本。
その一つに、白い真珠をあしらった首飾りがかけられていた。



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