「** 蒼い星 ** 4th Story」
1.セキュリティー Lv.∞
5
夕刻、ミーティングを兼ねての夕食には、全員が顔をそろえていた。
シンカとミンクは楽しかったのだろう、二人だけに分かる市街の話題を小声で話して笑いあっている。
「お前ら、裏通りには行ったのか?」
「え、そんなのあるの?」
ミンクが不思議そうにシキを見つめる。
黒髪の男はにんまりと笑う。
裏通りには淫楽街と呼ばれるいかがわしい店が建ち並ぶ。
シンカはそこを避けて歩いた。
「行ってないよ。シキ、余計なこと言うなよ。」
「え、なあに?なあに?」
「お前は知らなくていいんだ。どうせ、昼は開いてないだろ?」
シンカがミンクの髪をなでる。
それをにやりと眺めながらシキは言った。
「違うんだな、こういうところはさ。」
「え、昼間からやってんの?」
シンカが話しに乗る。
「もう、なんのこと?」
一人分からないミンクはすねる。
「皇帝陛下のなさる会話ではありませんね」
冷ややかな一言が三人を黙らせた。
レンだ。
「じゃあ、政治の話でもするか?」
シンカが穏かに、でもいやみに言った。
「じゃあ、俺は戦場の話でも?」とシキ。
「私は宇宙史の論文の話題?」ミンクも協力する。
「論文はさすがにつらいなぁ。」
シキがぼやいた。
レンは言葉を詰まらせた。
「食事が冷めますよ。」
カイエがしらっと一言で張り詰めた空気を収める。
「ほんとそうだな。これ美味しいし。」
「うん。」
三人は気を取り直す。シンカが思い出す。
「そうだ、卒業式にあったリパーナがね、セトアイラスの航空管理庁のパイロット試験合格したって。アシラが反対していたくせにすごく嬉しそうに言うんだ。」
「そりゃ、すごい。」
「すごいことなの?」
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