「** 蒼い星 ** 4th Story」
1.セキュリティー Lv.∞
4
その頃シキはステーションのリドラ居住区にある、ミストレイアの支部に顔を出していた。
そこは以前、シンカがセイ・リンとともにレクトに保護されたところだ。
さほど広くない、十人前後のための会議室でスクリーンに地図を映しながら、シキは体格のいいリドラ人に、今回の旅行の行程を説明した。
「なかなか、忙しい旅行っすね。」
変わったなまりのその男は、ジンロと言う。
レクトの直属の部下だ。
腕が立つので、シンカの格闘技の先生もしていた。
その縁でナイツができるまでは、シンカの一人歩きに同行していたり、二人で格闘技の大会を見物に行ったりと親しくしていた。
ジンロもシンカを可愛がっていた。
「まあね。しかし、あのナイツのやつら、なんとかならんかな。」
「そんな窮屈っすか?この間、陛下に会ったときもナイツのこと言っていたっすよ。」
「最悪だぜ。レクトさん、わざとシンカに一人歩きさせないつもりで、ああいうのをあてがってるんだろうけどさ。」
「まあ、そうっすね。実際、シンカは自分ひとりのことなら、なんとでもできるっすから。かえって足手まといでしょうね。」
「な?わざと、シンカが出かけにくくしているとしか思えん。嫌がらせだ。」
「レクトさんは、心配なんっすよ。それに、世の中にはそういうのもいるってこと、陛下にはいい勉強じゃないっすか。有能な人間ばかりでもないし、利口ばかりでもない。」
「俺、いつあいつらを殴るか分からん。」
そこで、ジンロは四角張った顔をほころばせて、面白そうに笑った。
テーブルを軽くたたいて。
彼がそこまで感情を表現することは珍しい。
<50>
次へ[#]
|
前へ[*]
目次へ
|
感想ノートへ
かんたん感想
自分の作品を本にする!
▲ページトップヘ
ログイン
野いちごTOP[0]
Q&A
(C)Starts Publishing