「** 蒼い星 ** 4th Story」
1.セキュリティー Lv.∞

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手元のキーボードでカチカチと操作しつつ、ホログラムの片隅を指でかき混ぜる。

それは彼が物思いにふけるときのくせだ。

指に触れたところだけ歪んだ立体映像が、奇妙な虹色を見せるのでついやってしまう。


「ねえシンカ!」

突然銀色の髪の少女が入ってきた。

ぼんやりしていたので少しドキリとする。

珍しく、帰ってきたことにも気付かなかった。

「お帰り。」

「ねシンカなら分かるかなあ!」

少し不機嫌だ。

大学で何かあったのだろうか。

この同じ歳の少女はシンカの婚約者だ。

まだ正式に発表はしていないが既に大臣たちの了承は得ている。

そうシンカも皇帝になって四年目になる。

二十一歳になった。

大臣たちは太陽帝国皇帝という地位にあるものが、結婚もしていないパートナーもいないでは正式な場で困るということを常々言っていた。

だからなるべく早く家庭を持ってほしいという。

家庭を持つかどうかはともかくシンカはミンクにプロポーズした。

それはもう二年前になる。

正式に発表しない理由はミンクが大学を卒業してからと言っていたからだ。

あと数日で卒業。

その後即位記念日にあわせて発表ということになっている。

何でもハイハイといってシンカの後ろについてきていた少女は、いつのまにか美しい女性に成長している。

小柄で童顔くりくりした赤い瞳は変わらずに、上手く使えない言葉もそのままなのだが、やっぱり大人になった。

シンカは目を細める。

「なあに?なんかやらしいの。」

「なんだよ。可愛いから見とれてただけだろ。」

にっこり笑う青年にミンクは少し照れて話を続ける。


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