「** 蒼い星 ** 3rd story」
3 くまとココアと女難の相

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3.くまとココアと女難の相

遅い昼食を職員用のカフェテラスで取る。

シンカが一人でサラダをつついていると、隣にミオが座った。

「どうだった?」

「最初から、一人見送りました。」

「うわ、ハードね。」

「末期の黄熱病c5で、なかなかすごかったです。」

そう言いながら、牛肉をほお張る青年に、ミオは呆れ顔だ。

「よくそれで、そんなに食欲あるわね。」

「変かな。一応、育ち盛りなんです。」

少し顔を赤くして照れるシンカ。

(ああ、まだ、十代なんだ。)

ミオは思う。

ルーの視線が、ミオのトレーの一点に注がれていた。

「これ、ほしいの?」

ジュースで食べ物を喉に流そうとしている青年が眼でうなづいた。

「どうぞ。」

「やったぁ。好きなんだ。」

ミオのくれたレンエの実を嬉しそうに受け取る。
その表情は、まだまだ、子供だ。

「でも、僕、どうも黄熱病ウィルスの因子が残った樹状細胞の培養が上手くいかなくて。

ドクター・ローデスが教えてくれたんだけど、すごかったよ。

成長因子のGM-CSFが、ウィルスの因子と減退反応を示すみたいで、特別な成長因子を作るんだ。

やっぱり、ここはすごいね。

それだけの研究成果を持っていて、でもちゃんと患者にやさしいんだから。」

「ふうん。」

ミオは、青年を観察した。

すごく楽しそうに話す。

この病院の研究生は、皆表面上は仲がよく見えても、実は競争している。

ライバルを落し入れるようなえげつない人もいれば、あからさまに敵対心を表す人もいる。

(こんなふうに、自然に接してくれるのは、若いからなのかな。そばにいて、ホッとできる気がする。)

そこに、また一人、ルーに声をかける。

(彼の笑顔は、人を安心させるなにかがあるのね。)

ミオは、ルーと同じ時期に研修できることを嬉しく思った。


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