「** 蒼い星 ** 3rd story」
1 散歩
2
一日の仕事の始まりに、シンカは主任秘書官と文政官アシラとの報告を受ける。
その後、ユージンの示したスケジュールで行動するのだ。
朝の姿とは全然違う服装で、ユージンはいつもと変わらないきりっとした笑顔を浮かべていた。今朝始めてあったかのように朝の挨拶をする。
シンカは少し寂しそうにそれに答えた。
一通りの報告を済ませてから、文政官アシラが皇帝に話し掛けた。
「陛下、明後日からのセトアイラスの研修旅行の件ですが。」
「なんだ?」
「同行する予定の惑星環境省の補佐官が、惑星探査機関との重要な会議があると言うことで、行けなくなりましてな。代わりに、ユージンがお供いたします。」
「あ、でも…。」
女性と二人きりなのか?とシンカはアシラに目で訴える。
初老の大臣は、細い垂れた目で笑った。
「陛下、ユージンではご不満でしょうか?」
「そんな、ことはないよ」
業務は十分すぎるほど完璧だ。
「陛下は生真面目でいらっしゃるから、安心ですな。これが軍務官では一人では足りませんからな」
そう言って笑う。
政治経済を担う大臣の文政官は軍務官と対を成す存在だ。経験でも、年齢でもシンカには抗いがたい。
シンカはユージンを見つめた。
にこやかに完璧な笑みを浮かべている。
アシラとユージンが仲がよいことは聞いていたが。まさか今後の人事にまで影響力はないだろうと思いつつも、穏かならぬ想いがよぎる。
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