「** 蒼い星 ** 3rd story」
2 コート・ロティ

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2.コート・ロティ

その頃、太陽帝国軍務官はブールプールのホテルにいた。

いつも利用している、定宿だ。

そこそこきちんとしたところがいいのだと、彼は思っている。

過剰でもないサービス、老舗のそこは調度品が気持ちのよいアンティークだ。

たまに一人でも利用する。

決まって用意される部屋は、五十二階の海に面した窓のある部屋だ。
一日中美しい眺めが堪能できる。

ここは、部下には知らせていない。彼の、プライベートな空間なのだ。

今日は、雑誌社の若き女性社長と、過ごしていた。

少し遅い朝食を取り、午後からの出張にあわせてゆっくり出勤する予定だ。


心地よい熱い湯に頬をなぶられ、目を細める。
一瞬でも頭にある仕事のことが解けて消える。


「レクトさん。」

澄んだ声が水の音に混じる。
髪をかき上げもう一度耳を澄ます。

確かに女の声だった。

「軍務官、お電話ですわよ。」

「後にしろ。」
不機嫌そうな口調に、女性は面白そうに笑った。

「はいはい。」

そう言って女性は、手に持ったレクトの電話をちらりと眺める。

番号表示のみだ。


誰だろう。
この電話は、彼の親しい人間しかかけてこないのだと聞いた。
親しいのに、名前を登録していない。


先日、部下のジンロからかかってきたときには、キチンと名前も、顔も表示された。

女性はそっと、その番号を指のリングに仕込んだカメラで写した。


のちのち、役に立つかもしれない。

職業柄だろう、得られる情報はすべて記憶しておく。


ぬれた髪を拭きながら上半身裸のまま、レクトはまず、煙草に火をつけた。


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