「** 蒼い星 ** 2nd Story」
2.美人秘書
中央政府ビルの特別車両ゲートから、ジンロの車で入る。
ジンロに別れを告げ、専用のエレベーターに乗り込んだ。
百五十階までは、あっという間だ。
シンカは瞳のレンズを外し、髪を整え、眉の化粧を取る。
手馴れたもので、約一分後にエントランスに到着したときには、いつもの彼に戻っている。
扉が開くと、ちょうど秘書のユージン・ロートシルトと鉢合わせした。
「!陛下!」
「!ユージン。今帰りなのか?」
どきりとする。出かけるときに声をかけていないのだ。
「陛下、お帰りのところ申し訳ありませんが、一つ決裁をいただきたい案件が届いております。急ぎということで、南星環境省の方がお持ちになりました。」
ユージンは、再び彼女のオフィスに戻ろうとする。
この時間まで仕事して、疲れているのだろうにきっちりした姿は、朝見かけるその美しい姿と何も違わない。
亜麻色の髪をキチンと結って、清楚な曲線を描く眉、派手ではないが印象的な瞳は、秘書官として一片の非もない。
年齢は、確か二十七歳くらいだったと記憶している。
そのあたりは、友人のシキのほうが詳しいくらいだ。
太陽帝国皇帝付きの若き主任秘書官ユージン・ロートシルトといえば、ブールプールで知らないものはないくらいのセレブリティだそうで、女性の憧れになっているのだ。
ミンクも憧れる、と言っていたかな。
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