「紅き月夜に 永遠の想い」
■bien-aime vous-愛しい貴方へ-
夢を見た――――
とてもとても懐かしい夢。
パパやママや花菜ちゃん。
夢の中だったけど、とても元気そうだった。
笑顔で
『美緒! こっちへおいでよ!』
って、手招きしてあたしを呼んでいるんだ。
だけど。
あたしはもうそっちへは行けない。
――――みんな、ごめんね。
パパも、ママも、花菜ちゃんも。
みんなみんな大好きで、あたしにとって掛け替えのない大切な人だけど。
あたしね。
もっと大切な人が出来たんだ――――
どうしようもなくイジワルで、無愛想で、怒りんぼうだけど。
本当はとても優しくて、温かい心を持った人。
凛と澄んだ藍色の瞳も。耳元で囁く優しい声も。あたしを抱き締める逞しい腕も。
本当に本当に大好きで、彼がいない毎日なんて考えられない位、あたしにとっては大切な人なんだ。
日本から遥か遠く離れた異国の世界――
セラフィリアで出逢ったアベルと、あたしはずっとずっと一緒に生きていきたい。
だからもう――――
日本で過ごした十六年間の事。
あたし絶対、忘れないよ――――
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